軽減税率が導入されるとどうなるの?

軽減税率が導入されるとどうなるの?

2017年4月から、消費税が8%から10%に増税されることに伴い、安倍内閣では、「軽減税率」の導入について議論されています。あまり耳慣れない言葉ですが、軽減税率とは一体何なのでしょうか?私たちの生活はどのように変わるのでしょうか。今回は、「軽減税率」の基礎知識をご紹介します。

◇軽減税率はなぜ必要?

2017年4月から、消費税が8%から10%に増税される予定です。消費税は、私たち個々人の所得の金額に関わらず、日本国民全員が、同じ税率で平等に負担しなければならない税金ですね。消費税が10%に増税されることで、いわゆる「低所得者」と呼ばれている、収入が少ない方々の生活は、より苦しくなることが予想されています。そこで、2015年10月現在、安倍内閣で導入が検討されているのが「軽減税率」です。軽減税率とは、一般的に課される標準的な税率よりも、特定の商品についてだけ、低く設定された税率のこと。つまり、食料品など生活していく上で必ず必要となる商品を購入する場合は、一般的に課される10%の消費税よりも、低い税負担で買い物ができるようにしようという政策です。

◇軽減税率の問題点とは?

軽減税率が導入されることで、低所得者の方々の税負担は軽くなります。しかし、軽減税率の対象となる商品と、そうでない商品で税率を変える作業は、スーパーのレジなど店側に負担がかかることが懸念されています。多く納め過ぎた消費税分を後から還付するという方法も検討されていますが、税務のシステム作りに手間とコストがかかりますね。また、軽減税率は、生活必需品が対象とされていますが、例えば、お米は生活必需品だけど、刺身の盛り合わせや高級ステーキ肉は対象外?など、どこまでが生活必需品とみなされるのか、その線引きが難しいという問題もあります。軽減税率は、安倍内閣において、まさに議論の真最中。私たちの生活にも直接関わってくる政策なので、ニュースや新聞で、その動向にぜひ注目してみて下さいね。