文学賞やクイズの賞金 税金はかかる?

文学賞やクイズの賞金 税金はかかる?

2015年7月に芥川賞が発表となり、又吉直樹さんと羽田圭介さんが受賞しました。メディアで大きく話題に取り上げられていますが、芥川賞を受賞するともらえる賞金や、テレビのクイズ番組などでもらえる賞金には、税金がかかるのでしょうか。税金の控除額はどのくらいなのでしょうか。今回は、賞金にかかわる税金についてご紹介します。

◇賞金は一時所得 税金は?

テレビのクイズ番組や、スポーツ大会などで優勝するともらえる賞金。様々なイベントや大会に参加をして、優勝を目指している方もいるかもしれませんが、この賞金には税金がかかることをご存知でしょうか。賞金は、所得の区分上、「一時所得」に分類されます。一時所得とは、会社でもらうお給料などの継続的な所得ではなく、また資産の譲渡ではない所得のことを指します。賞金の他に、競馬や競輪、オートレースなど公営競技の払戻金や、生命保険の満期保険金なども、一時所得に分類されています。一時所得は、課税対象所得。賞金を獲得した時には、一定金額を越えると税金を支払わなければなりません。どのくらい税金を払わなければならないのか、計算方法を見てみましょう。

◇一時所得にかかる税金 その計算方法は?

賞金などの金額から特別控除額50万円を引き、さらにその金額を2で割った値が課税対象となります。具体的に見てみましょう。2015年7月に芥川賞が発表となり、又吉直樹さんと羽田圭介さんが受賞しましたが、芥川賞を受賞するともらえる賞金100万円には、いくら税金がかかるでしょうか。(100万円 – 50万円) / 2 = 25万円が課税対象となります。会社員の方など一定の給与がある方は、一時所得が20万円を超えると確定申告しなければなりません。一方、専業主婦など収入がない方の場合は、38万円の基礎控除が受けられるので、1年間の収入が100万円の賞金だけなら、先ほどの計算式の一時所得25万円の課税額はゼロとなります。少し難しく感じてしまう一時所得の税金の計算ですが、概要を理解しておくと安心ですね。クイズ番組やスポーツ大会などで高額の賞金を獲得した場合は、税金の支払いも忘れないようにしましょう。