東証一部、東証二部、マザーズ・・・ 株式市場の違いとは?
2015年8月、東京株式市場では、日経平均株価が大きく乱高下を繰り返しました。日本において、株の売買取引を行う株式市場は、東証一部、東証二部、マザーズなどいくつかの種類があります。それぞれの市場には、どのような違いがあるのでしょうか。今回は、日本の株式市場について勉強してみましょう。
◇日本の株式市場のいろいろ
株の売買取引を行う株式市場。その中でもよく耳にするのは、東証一部、東証二部やマザーズなどですが、それぞれの市場はどのように区別されているのでしょうか。各市場で、株式の売買取引ができるようになることを「上場」と言いますね。これらの市場には、それぞれ異なった上場基準が決められています。例えば、マザーズ市場は、東証一部や二部に比べて上場基準が緩く、まだ起業して間もない会社や、これから成長が見込める会社など、新興企業向けの市場です。一方、基準が厳しく、上場が難しいのは東証一部と二部。東証二部は、株主数が800人以上で時価総額20億以上、東証一部はさらに厳しく、株主数が2,200人以上、時価総額250億以上などと決められています。現在、東証一部には、トヨタ自動車や三菱UFJフィナンシャルグループなど、日本を代表する大企業の株式銘柄が上場されおり、日本取引場グループ(2015年8月28日現在)によると、東証一部上場会社数は1,900社、東証二部は546社、マザーズは212社となっています。
◇株式市場に上場するメリットとは?
厳しい基準をクリアして株式市場に上場すると、その会社にとってどのようなメリットがあるのでしょうか。まず、市場において、より多くの投資家が株を活発に売買してくれるので、たくさんの資金調達ができるようになります。また、「東証一部に上場するために厳しい基準をクリアした会社」ということで、世間からの信用度が上がりますね。さらに、株価のニュースや新聞で取り上げられる機会もあるため、会社の知名度を上げることにもつながります。就職活動をしている学生にとっても、上場企業かそうでない企業かということは、会社選びのひとつの目安にもなっているそうです。普段何気なく聞いている様々な会社の名前も、「どこの市場に上場されているのか」という目線で見てみると、ニュースや新聞がより面白く感じられるかもしれません